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テーマ:「食の安心につながるリスコミを議論する」
2014年10月26日(日)、東京大学農学部中島董一郎記念ホールにて
「食のリスクコミュニケーション・フォーラム2014
食の安心につながるリスコミを議論する"@東大農学部」
4回シリーズの第4回(最終回)が開催されました。
3人の専門家の方からのリスコミに関するご講演の後、
活発な意見交換が展開され、非常に有意義なフォーラムとなりました。
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田野井 慶太朗(東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授)
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向殿 政男(明治大学 名誉教授)
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蒲生 恵美(公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会)
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食のリスクコミュニケーション・フォーラム2014(4回シリーズ)
『食の安心につながるリスコミを議論する 第4回』
【開催日程】2014年10月26日(日)13:00~17:40
【開催場所】東京大学農学部フードサイエンス棟 中島董一郎記念ホール
【共催】NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS)、一般財団法人社会文化研究センター
【後援】東京大学大学院農学生命科学研究科食の安全研究センター、一般社団法人品質と安全文化フォーラム
【参加費】3,000円/回 【定員】30~40名程度
【プログラム】
13:00~14:00 『食・農業環境の放射能汚染』 田野井 慶太朗(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
14:00~15:00 『安全学における安心の位置づけ』 向殿 政男(明治大学名誉教授)
15:00~15:20 休憩
15:20~16:20 『食品安全情報の消費者教育』 蒲生 恵美(公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会)
16:20~17:40 パネルディスカッション(質疑が続く場合、最大18:00まで延長)
*各ご講演の要約は以下のとおりです:
① 『食・農業環境の放射能汚染』 田野井慶太朗 (東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授)
東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故では、多くの農業の場や環境が汚染されました。農業は、自然環境を利用して作物を生産する活動であるが故に、大きな影響を受けました。本講演では、事故から3年半が経過する中で行われてきた調査により判明したことや、未だ解決できないことについて紹介したい。その上で、従来から問題となっている風評被害を含め、食や農業における放射能汚染に我々はどのように向かい合っていけばよいのか、受講者と一緒に考えていきたい。
② 『安全学における安心の位置づけ』 向殿政男(明治大学 名誉教授)
各分野の安全を包括的に考察し、共通する事項を総合的に、統一的に体系化しようとする新しい学問を安全学と呼んでいる。安全学では、例えば、安全の確保は、技術的側面、人間的側面、及び組織的側面の三側面からバランスを考慮して、総合的に考えて対応しなければならないとしている。それぞれの役割は、技術的にリスクを低減し、残ったリスクの存在に注意しながら人間が利用し、それらが正しく行われているかを規則や組織を作って監視するという関係にある。この関係において、企業や国は安全な製品を作ることを目指すが、現実には、顧客は安心を求めている。安全と安心の関係を安全学の視点から考えてみることにする。
③ 『食品安全情報の消費者教育』 蒲生 恵美 (公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会)
遺伝子組換え作物はリスクコミュニケーションで多く取り上げられてきたテーマの1つであり、国内外を問わず研究報告も多い。食品安全委員会がH16から毎年行っている意識調査では、食品の安全性の観点から遺伝子組換えを不安であると回答する割合は年々低下傾向にある。一方で遺伝子組換え作物の安全性評価の仕組みや輸入の実態などの具体的な事実はほとんど理解されていないという指摘もある。
そのような中、遺伝子組換えの新たな技術に関するコミュニケーションはいかにあるべきか模索が始まっており、遺伝子組換え食品の表示制度見直しも予定されている。遺伝子組換え作物について消費者に何をどのように伝えるべきか考える機会としたい。
本件へのお問い合わせは、SFSS事務局までご連絡ください。
⇒ 03-5841-8182 nposfss@gmail.com
(文責:山崎 毅)