ニッポンハムグループは、創業者大社義規が戦中の動乱期に『徳島食肉加工場』を設立した1942年3月3日から始まりました。以来、ハム・ソーセージの製造からはじまった私たち事業は、今では食肉をはじめ、加工食品、水産物、乳製品、天然系調味料、健康食品など、食に関するあらゆる分野へと広がっています。当社グループは企業理念である「食べる喜び」をお届けし続けるために、2030年のありたい姿として『Vision2030』を策定し、“たんぱく質を、もっと自由に。”を企業メッセージとして、変革のための挑戦を続けています。
■食品安全の取組み
ニッポンハムグループでは、安全な商品をお届けするために、調達から製造、販売における食品安全の取組みを進めています。国内外の農場・工場では国際水準の食品安全マネジメントシステムである、SQF、FSSC22000、JFS、BRC等を取得し、日々の取組みと改善を進めています。
また、それを支えるために、安全審査・品質監査・安全検査の3つの機能を有機的に連携させるとともに、品質を支える人財を育成しています。
安全審査:商品発売前に、原材料の安全性の審査や、表示・規格の法令への適合審査を行い、商品の表示・商品カルテを通してお客様に安全をお伝えします。
品質監査:お客様へ安全で確かな品質の商品をお届けするために、ニッポンハムグループの品質保証担当者が連携して国内外の生産地、製造工場、営業拠点で品質にかかわる項目を確認しています。
安全検査:人体に影響を及ぼす有害微生物、食物アレルギー物質、農薬や動物用医薬品などが商品に入っていないかを検査で確認します。定期的に商品の抜き取り検査をすることで、商品の安全性を確認しています。
人財育成:品質e-ラーニング・基礎集合研修・専門技術研修の3段階のステップを軸に、各現場の研修を融合させ、人財育成に取り組んでいます。
■食物アレルギーの取組み
ニッポンハムグループが食物アレルギーの研究開発を始めた1996年頃、世間では、「食物アレルギー」に対する認識は、決して高いものではありませんでした。そのような中で食物アレルギーをお持ちのお子様やそのご家族との出会いをきっかけに、食物アレルギー対応のソーセージの研究開発を始めました。アレルギーをお持ちのお子様もみんなと一緒に食べてほしいとの思いから名付けられた商品『みんなの食卓』は、食肉製品にとどまらず、米粉パンにもラインアップを拡大しています。また、食物アレルゲン検査キットの開発や専用Webサイト『Table for All』での対応商品販売と食物アレルギー対応レシピの提供、食物アレルギー対応活動に特化した『公益財団法人ニッポンハム食の未来財団』の公益活動支援、食物アレルギー予防を目指した研究など、多岐に渡る取組みを行っています。
■5つのマテリアリティと環境への配慮
ニッポンハムグループは、『Vision2030』に合わせ、自社の強みを活かし優先的に取組むべきマテリアリティを特定しました。事業を通した社会課題の解決に努め、持続可能な社会の形成に寄与していくために、事業戦略とマテリアリティの実践を通したサステナビリティ戦略を両輪で進めています。
その取組みの一つのとして、2022年1月に主力商品『シャウエッセン』の巾着タイプをエコパッケージに変更し、プラスチック使用量の削減に取り組んでいます。