添加物の安全性について

Q(消費者): 食品添加物は身体によくないという記事をよく見かけますが、本当なのでしょうか?

A(SFSS):それは誤りです。

日本国内で認可されている食品添加物の安全性は、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(通称:JECFA)により国際的に評価されたデータに、日本人の食経験などを加味して、その使用基準が決められたもので、きわめて安全性の高いリスク管理がされています。

食品添加物は、安全性試験で生体に影響を及ぼさない摂取量(無毒性量:NOAEL)を求め、その100分の1量を1日摂取許容量(ADI:ヒトが1生涯食べ続けても影響が出ない程度の摂取量)として、そのADIを超えない範囲での使用基準が決められています。その意味では、何の安全性試験も実施されていない普通の食品(天然物)に比べて、むしろ安全性データが厳しく管理されており、食品衛生法の範囲で使用されている食品添加物はきわめて安全と言えます。

食品添加物の安全性に問題がある(発がん性など)とのネット記事が多いようですが、十年以上前にあった過去の添加物をとりあげて不安を煽っているものが多く、現在ではそのような安全性に疑いのある添加物は認可されていません。また、添加物の不安を煽る記事に共通することとして、安全性を評価するうえでもっとも重要な摂取量の観点が欠落しており、添加物の量は十分安全でも、種類が多いことで危険だとする誤った見解が多いようです。

ヒトの健康に影響するような食品添加物がもしみつかったら、国際機関と国内の専門家ですみやかに科学的評価を再開し、安全性に疑いがあるようなら、認可が取り消されるシステムも整っておりますので、現在認可されている食品添加物の安全性はきわめて高いと考えられます。

詳しくは、厚生労働省のホームページをご参照ください↓

◎食品添加物 よくある質問(消費者向け)

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/qa_shohisya.html

(文責:山崎 毅)

[2015年9月10日/作成]

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