食のリスクコミュニケーション・フォーラム2017第4回:『食品添加物のリスクを議論する』(10/22)開催速報

【テーマ】『市民の食の安全・安心につながるリスコミとは』
【開催日程】2017年​10月2​2日(日)13:00~17:50
【開催場所】東京大学農学部フードサイエンス棟 中島董一郎記念ホール
【主  催】NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS)
【後  援】消費者庁、東京大学大学院農学生命科学研究科附属食の安全研究センター、
一般社団法人食品品質プロフェッショナルズ
【参加費】3,000円/回
*SFSS会員、後援団体(団体あたり先着5名まで)、メディア関係者は参加費無料

3人の専門家より、それぞれのテーマに沿ったご講演をいただいた後、パネルディスカッションでは会場の参加者からのご質問に対して活発な意見交換がなされました。

【プログラム】

13:00~14:00 『​リスクアナリシスで考える食品添加物の安全性』
畝山​ 智香子(国立医薬品食品衛生研究所)
14:00~15:00 『​食品業界における食品添加物の意義』
西山​ 哲郎(食品品質プロフェッショナルズ)
15:00~15:20 休憩
15:20~16:20 『​食品添加物のリスコミのあり方』
​唐木 英明(食の安全・安心財団)
16:20~17:50 パネルディスカッション
『市民の食の安全・安心につながるリスコミとは』
進行:山崎 毅(SFSS)、パネラー:各講師
18:00~19:30 懇親会

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畝山智香子先生

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西山哲郎先生

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唐木英明先生

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*講演要旨ならびに講演レジュメは以下のとおりです:

① 畝山 智香子(国立医薬品食品衛生研究所)
『リスクアナリシスで考える食品添加物の安全性』

食品の安全性はリスクアナリシスにより確保される-食品安全基本法ができてから十数年経ったが、このことに理解が進み広く国民に浸透しているとは言い難い。食の安全は生産から消費に至るまでの全ての関係者が自分の責任を果たすことにより達成される。それぞれの段階で適切な管理を実行するには、適切な情報が提供されることが必要である。従って食品添加物を巡って巷に流布されている多くの言説のような間違った情報は、食の安全を脅かすものである。リスクアナリシスの意味を再確認しながら改めて食品添加物の安全性について考えてみたい。

畝山先生講演レジュメ/PDF:1.6MB

​② 西山 哲郎(食品品質プロフェッショナルズ)
『食品業界における食品添加物の意義』

食品に対する不安要因に関する消費者調査では、食品添加物は残留農薬や輸入食品と並んで大きな不安要因とされている。食品添加物を説明することは、消費者だけでなく、食品事業者の社内においても同様の困難に直面する。食品添加物の定義や法律的な規制に始まり、着色料を題材に食品添加物の理解の難しさを紹介させて頂きたい。食品包材と食品添加物への消費者の理解の違いについても述べる。ついで、海外と日本の食品添加物の違いについても若干触れさせて頂く。

西山先生講演レジュメ/PDF:367KB

​③ 唐木 英明(公益財団法人食の安全・安心財団)
『食品添加物のリスコミのあり方』

​食品添加物について特別のリスコミがあるわけではない。リスコミの目的はリスク管理に対する理解を得ることだが、人間は危険情報に敏感なため、真偽はともかくとして多くの危険情報が流されている食品添加物、残留農薬、放射能、遺伝子組換えなどに不安を感じ、厳しいリスク管理を求める人が多い。他方、自分に利益がある健康食品などは危険情報をあまり気にしない。リスコミの成功には利益情報を適切に伝えることと情報提供者が信頼を得ることが重要という一般原則が食品添加物にも当てはまる。

唐木先生講演レジュメ/PDF:2.7MB

*なお、参加者アンケートの集計結果は後日掲載します。

(文責・写真撮影:miruhana)

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