食のリスクコミュニケーション・フォーラム2020
第2回:『 健康食品のリスコミ~天然成分のリスクは?~ 』(8/30)開催速報

食のリスクコミュニケーション・フォーラム2020
『消費者市民のリスクリテラシー向上を目指したリスコミとは』
第2回テーマ:『健康食品のリスコミ~天然成分のリスクは?~』(8/30)開催速報

【開催日程】2020年8月30日(日)13:00~17:50
【開催場所】オンライン会議(Google Meet)
【主  催】NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS)
【後  援】消費者庁、東京大学大学院農学生命科学研究科附属食の安全研究センター
【協  賛】日本生活協同組合連合会、一般社団法人食品品質プロフェッショナルズ、東京サラヤ株式会社
【参加費】3,000円/回
*SFSS会員、後援団体(先着1~2名程度)、メディア関係者(取材の場合)は参加費無料

3人の専門家より、それぞれのテーマに沿ったご講演をいただいた後、パネルディスカッションでは参加者からのご質問に対して活発な意見交換がなされました。

【プログラム】

13:00~14:00 『錠剤・カプセル状健康食品の品質等と健康被害について』
宗林さおり(国民生活センター)
14:00~15:00 『新規食品成分の安全性確保について』
畝山智香子(国立医薬品食品衛生研究所)
15:00~15:20 休憩
15:20~16:20 『機能性表示食品のリスクと安全性をどう評価する?』
山﨑 毅(SFSS 理事長)
16:20~17:50 パネルディスカッション
『健康食品のリスコミ~天然成分のリスクは?~』
進行:山崎 毅(SFSS)、パネラー:各講師

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宗林さおり先生

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畝山智香子先生

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山崎 毅理事長

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*講演要旨ならびに講演レジュメは以下のとおりです:

①宗林さおり(国民生活センター)
『錠剤・カプセル状健康食品の品質等と健康被害について』

消費者へのアンケート調査では、商品選択に自信がないにも関わらず、治療中の諸症状の改善や老化予防等のために健康食品を摂取している人が散見され、効果が実感できないと多めに摂取する人もみられる。一方、機能性表示食品制度が発足してから消費者からの苦情や具合が悪くなった等の申し出は他の商品の中ではトップである。今回は実際に調査を行った錠剤・カプセルタイプの健康食品の崩壊性等の品質や、機能性成分の商品による差、テスト方法による測定値の差、表示との関係を紹介し、課題を抽出するとともにみなさんと解決に向けて議論したいと思っています。

宗林先生講演レジュメ/PDF:2.02MB

②畝山智香子(国立医薬品食品衛生研究所)
『新規食品成分の安全性確保について』

提供する食品の安全性確保は基本的に事業者の責任であるが、新しい食材や成分を使う、あるいはこれまでとは違う使い方をする場合に、日本にはどうすれば安全性が証明できるのかについては明確なきまりはない。そこで欧州と米国で近年確定された安全性の立証の考え方について紹介する。欧州では新規食品(ノベルフード)、米国では新規ダイエタリー成分(NDI)及び GRAS規制が公式に採用されている。韓国でも食品にポジティブリスト制を導入し、安全であると判断されたものだけが食品として使用できる。基本的には食経験あるいは食品添加物と同等の安全性の立証が要求されている。

畝山先生講演レジュメ/PDF:423KB

③山﨑 毅(SFSS 理事長)
『機能性表示食品のリスクと安全性をどう評価する?』

いま国が認めている機能性表示食品制度は、食品事業者自らが機能性/安全性の科学的根拠情報を消費者庁ホームページに開示し、企業の裁量(性善説)に依存した規制なので、消費者市民が開示情報を見極めたうえで、商品の合理的選択を求められている。消費者が機能性食品により生活習慣病のリスク低減を期待しているのに、実は安全性に問題ありでは本末転倒なので、筆者はこれまで「食品の機能性には寛容に、安全性には厳しく」とお伝えしてきたところだ。本講演では、食品事業者が開示している機能性表示食品の安全性情報をもとに、健康食品のリスクの大小について議論したい。

山﨑理事長講演レジュメ/PDF:1.4MB

*なお、参加者アンケートの集計結果は後日掲載します。

(文責・写真撮影:miruhana)

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