食のリスクコミュニケーション・フォーラム2023 第3回:『食品添加物のリスコミのあり方』(8/27)開催速報

食のリスクコミュニケーション・フォーラム2023
『消費者市民のリスクリテラシー向上につながるリスコミとは』
第3回テーマ:『食品添加物のリスコミのあり方』(8/27)開催速報

【開催日程】2023年8月27日(日)13:00~17:00
【開催場所】東京大学農学部フードサイエンス棟中島董一郎記念ホール+オンライン会議(Zoom)ハイブリッド開催
【主  催】NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS)
【後  援】消費者庁、東京大学大学院農学生命科学研究科
【賛助・協賛】キユーピー株式会社、旭松食品株式会社、カルビー株式会社、
株式会社セブンーイレブン・ジャパン、日清食品ホールディングス株式会社、
日本生活協同組合連合会、サラヤ株式会社、日本ハム株式会社、東海漬物株式会社
【参加費】3,000円/回、学生は1,000円/回
*SFSS会員、後援団体(先着1~2 名程度)、メディア関係者(取材の場合)は参加費無料

3人の専門家より、それぞれのテーマに沿ったご講演をいただいた後、パネルディスカッションでは参加者からのご質問に対して活発な意見交換がなされました。

【プログラム】

13:00~13:50『食品添加物の規格基準と課題』
脊黒 勝也(日本食品添加物協会 専務理事)
13:50~14:40『食品添加物はなぜ嫌われるのか-添加物を巡る過去・現在のリスク情報とその根拠』
畝山 智香子(国立医薬品食品衛生研究所)
14:40~15:30『食品添加物に関するリスコミの効果と課題』
大瀧 直子(SFSS理事)
15:30~15:50 休憩
15:50~17:00 パネルディスカッション
『食品添加物のリスコミのあり方』
パネリスト:上記講師3名、 進行:山崎 毅(SFSS理事長)

脊黒勝也先生

脊黒勝也先生

畝山智香子先生

畝山智香子先生

大瀧直子先生

大瀧直子先生

*講演要旨ならびに講演レジュメは以下のとおりです:

➀脊黒 勝也 (日本食品添加物協会 専務理事)
『食品添加物の規格基準と課題』

食品衛生法が昭和22年に施行され、食品添加物規制は明治時代に作られたネガティブリスト(危険で使えないもの)制から、安全が確認された使用可能なものを収載するポジティブリスト制に変わった。しかし、添加物リストに最初に収載された物質は、保存料、着色料などが主となり、他の多くの物質が対象外とされた。昭和30年、リスト対象外であった第二リン酸ソーダの不純物によるヒ素ミルク中毒事件が発生し、また、リスト収載物質のうち、幾つかの着色料などの安全性が疑われ、昭和40年代に消除された。消費者のなかにはこれらを記憶されている方もいらっしゃるため、本フォーラムでは、過去の事故・事件より学んだ添加物の法整備について紹介する。
脊黒先生講演レジュメ

➁畝山 智香子 (国立医薬品食品衛生研究所)
『食品添加物はなぜ嫌われるのか-添加物を巡る過去・現在のリスク情報とその根拠』

消費者に食品の安全性について心配していることは何かを尋ねる調査などで常に上位にあげられるのが食品添加物である。食品衛生に関する法律が整備されていなかった時代には食品への異物混入が多く健康被害も出ていて食品に何かを添加することが良くないことだとみなされてもしかたがなかったかもしれない。しかし現在ではリスク評価の仕組みが整備され、食品添加物は食品そのものよりも厳しく安全性を管理されるようになった。現在の食品添加物悪者論はマーケティングや娯楽としての食情報に起因する側面が大きいだろう。添加物を巡る最近の話題を例に、流通している情報と実際とを紹介したい。
畝山先生講演レジュメ

➂大瀧 直子 (SFSS理事)
『食品添加物に関するリスコミの効果と課題』

食品添加物は毎日の豊かな食生活に不可欠な存在であり、このため、そのリスク評価、およびリスク管理は十分になされています。それにもかかわらず、「食品添加物は、無用、不必要なものである」として、これを好意的に受け入れない消費者の方々をお見受けします。
食品添加物に対する消費者の受け止め方について、その理由、原因を考察して、食品のリスクの正しい理解が浸透するようなリスクコミュニケーションの在り方について皆様と一緒に考えたいと思います。
大瀧先生講演レジュメ

*なお、参加者アンケートの集計結果は後日掲載します。

(文責・写真:miruhana)

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