キユーピー株式会社

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執行役員 品質保証本部長
今村嘉文

■品質は、守られたら”ありがとう”

■創業からの品質への拘り
 キユーピーは、1919年(大正8年)の創業以来今日まで、「良い商品は良い原料からしか生まれない」と言う原料・品質に対する強いこだわりを持ち続け、食品にたずさわる者の心構えとして「正直」「誠実」を愚直に守り続けてきました。

■「美味にして栄養価の高いマヨネーズを日本の食文化に根付かせたい」
 創始者 中島董一郎(なかしま とういちろう)のこの品質への拘りと、日本人の体格向上への願いを込めた「キユーピー マヨネーズ」を1925年に発売して以来、「食を通じて社会に貢献する」という精神を受け継ぎ、私たちキユーピーグループは、事業活動にとどまらず、社会や地球環境への貢献に向けたさまざまな活動に取り組んでいます。

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■持続的成長を実現する体質への転換にむけて
 キユーピーグループは、第10次中期経営計画(2021年~2024年)の中で、「持続的成長を実現する体質への転換」を最重要テーマと掲げ、経済性社会性の両立、そして何よりも未来を創造しつづける人材づくりこそ重要であるとコミットして取り組んでいます。

■全量保証体制の実現
 「持続的成長を実現する体質転換」と言う会社の方針に向けて、私共生産及び品質に携わるメンバーのみならず営業や研究開発メンバー含めて全員で、経済性の取組として「全量保証体制の実現」と言うテーマにブレイクダウンし設計品質を研究しています
 この中計終了(2024年)時には、現場で発生する品質トラブルの本質を掴み、「事故は起きない」(未然防止型品質設計・管理体制とは?を理解し)また、変化点から異常が発生しても「解かる・気付ける」体制にして、次工程には流れないマネジメントの仕組化に向けて取り組んでいます。
 この活動を追求する中での私の学びの一つに、「品質は守られたら”ありがとう”を言葉と態度で感謝する」いわゆる「認める」事がとても重要である。と言う事です。
 私自身も、よく「トラブルが起きた時には、ダメじゃないか?」と注意しますが、「問題が無い時に、ありがとう」とその仕事の「プロセスに感謝し、ほめているでしょうか?」
 「品質が守られている事は当たり前と勘違いしている」管理者が多い。と言う事です。
 「品質を守っているのは、ものつくりに携わっている現場のすべての方々であるということ」「品質が守られる為には、非常に多くの努力と知恵・ノウハウが有ること」このことにどれだけ管理監督者が気付けるか?その事にあらためて気づかされ、全量保証体制の実現の肝の一つだと感じています。
 また、社会性の取組としては生産・品質に従事する我々自身の「顧客接点の在り方を変え」お客様も気付いていない潜在的な要求をインサイトし設計開発に取り組み、バリューチェーンの質を高めて行きたいと挑戦しています。
 VUCAの時代に最も重要な事は、「リスクを認識する力」と「全社的リスク管理(ERM:エンタープライズリスクメネジメント)」する事だと言われています。

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 このSFSSの活動もその物事を多角的に見てゆくという観点からERMそのものと私は考えています。
 引き続きこの活動推進頂く過程で、より日本のものづくりの考え方並びに商品・サービスの提供付加価値の向上に結び付くものと推進をお願い申し上げます。

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